10月も半ばを過ぎると、日暮れが少しずつ早くなり、朝晩には冬の気配を感じるようになります。夏の疲れが残っていたり、朝晩と日中の気温差に体がついていかなかったりすることもある頃です。
そんな秋から冬へ移り変わる時期にあるのが「秋土用」です。
土用というと「夏の土用の丑の日」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
けれど、土用は夏だけではなく、春・夏・秋・冬の年4回あります。
季節が大きく変わる前に、少し立ち止まって自分や暮らしを整える。秋土用を、そんな小さな区切りとして過ごしてみませんか。
2026年の秋土用はいつからいつまで?

2026年の秋土用は、
10月20日(火)から11月6日(金)まで



翌日の11月7日(土)が立冬となり、暦の上では冬が始まります。
2026年の秋土用は18日間。
10月20日の秋土用入りから、立冬の前日である11月6日までが秋土用の期間です。
※日付は2026年の暦に基づいています。土用は立春・立夏・立秋・立冬の前にある約18日間を指す「雑節」のひとつです。
10月の暦と一緒に秋土用を楽しむ
10月は、二十四節気の寒露から霜降へと季節が進み、秋の深まりを感じる時期。十三夜や秋の味覚など、10月にはこの時期ならではの楽しみもあります。
10月の暦や季節の行事については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。


秋土用は、その10月から11月へと季節が移っていく途中にあります。
そもそも「土用」とは?
「土用」と聞くと、うなぎを食べる「土用の丑の日」を思い浮かべる方が多いかもしれません。でも、土用は夏だけのものではありません。
土用は、立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれの前にある約18日間のこと。
つまり、
- 春土用
- 夏土用
- 秋土用
- 冬土用
と、1年に4回あります。
夏から秋へ、秋から冬へ。季節が次へと移り変わる、その境目にあたる期間なのです。
「土用」は季節の変わり目を意識する時間
昔の暦では、季節を春・夏・秋・冬の4つだけでなく、五行の考え方などを用いて細かく捉えていました。
土用は、その季節と季節の間に置かれた期間です。今の暮らしでは、土用だからといってすべての行動を制限する必要はありません。
けれど、
「もうすぐ冬が来るんだな」
と季節の変化に気づくきっかけとして、土用を意識してみるのもよさそうです。
秋土用に「してはいけない」といわれること


土用期間中は
「土いじりをしてはいけない」
「庭仕事は避けたほうがいい」と言われています。
これは、土用の期間には土を司る「土公神(どくじん)」がいると考えられ、土を動かすことを避けるという昔からの習わしによるものです。
土いじりや庭仕事
昔から、土用の期間には、
- 土を掘る
- 草むしりをする
- 植物を植える
- 大きく土を動かす
などの行為を避けるとされてきました。ただし、これは昔から伝わる風習や考え方です。
現代の生活では、すべてを厳密に守らなければならないというものではありません。
庭の手入れなどで気になる場合には、昔から「土を動かしてもよい」とされてきた間日(まび)を選ぶ方法もあります。
増改築なども避けるとされてきた
土用の期間は、土を大きく動かす、
- 家の基礎工事
- 増改築
- 穴掘り
- 土地に関する工事
なども避ける習慣がありました。
もちろん、現代では工事の日程を土用だけで決めることは難しいもの。
「昔はこのような考え方があった」と知っておくくらいでも十分です。大切なのは、昔の習慣を怖がることではなく、季節の変わり目に少し慎重になることなのかもしれません。
2026年秋土用の「間日」はいつ?
土用期間中でも、「間日」と呼ばれる日は、土を動かしてもよいとされてきました。
土用の期間に庭仕事などを予定していて、風習が気になる場合には、この間日を目安にすることができます。
2026年秋土用の間日
2026年の秋土用の間日は、
10月24日(土)
10月26日(月)
10月28日(水)
11月5日(木)
の4日です。
秋土用の間日は「未・酉・亥」の日にあたります。
庭の手入れや植え替えなどを予定している場合は、天候や植物の状態も考えながら、この日を候補にしてみてもよいでしょう。
ただ、間日だからといって無理に庭仕事をする必要はありません。雨の日や寒い日に無理をするよりも、自分と植物にとって心地よいタイミングを選びたいものです。
秋土用の「辰の日」はいつ?
秋土用では「辰の日」を意識する習慣があります。
2026年の秋土用の辰の日は、
10月21日(水)と11月2日(月)
です。



秋土用の辰の日には、「た」のつく食べ物を食べるとよいとする風習があります。
秋土用に食べたいものは?「た」のつく食べ物
秋土用の辰の日には、「た」のつく食べ物を食べるとよいといわれています。
たとえば、
- 大根
- 玉ねぎ
- たこ
- たまご
- たい
など。
「今日は辰の日だから、何を食べよう?」と考えてみるだけでも、いつもの食事が少し楽しくなります。
たとえば、秋の味覚であるさんまに大根おろしを添えるのもよさそうです。
「た」のつく食べ物だけにこだわらず、秋に旬を迎える食材を楽しむのも、季節の変化を感じる過ごし方のひとつ。秋の食卓に、旬のものを一品取り入れてみるのもいいですね。
秋土用は何をして過ごす?


「土用だから何もしない」というより、私はこれから来る冬に向けて、暮らしを少し整える期間として考えるのもよいと思います。
夏の疲れをゆっくり休ませる
夏の暑さが落ち着いてくると、ほっとする一方で、これまでの疲れを感じることがあります。秋土用の期間は、予定を詰め込みすぎず、いつもより少しゆっくり過ごす時間をつくってみましょう。
・早めに眠る
・温かいものを食べる
・お風呂にゆっくり入る
そんな小さいことでも十分です。
冬に向けて衣替えをする
秋土用から立冬へ向かう頃には、朝晩の冷え込みも少しずつ強くなります。薄手の上着を出したり、冬物の寝具を準備したり。
本格的に寒くなる前に、少しずつ冬支度を始めておくと安心です。
家の中を少し整える
大掃除のように一気に頑張る必要はありません。
・引き出しをひとつ整理する。
・夏に使ったものを片付ける。
・冬に使うものを取り出しやすくする。
そんな小さな片付けでも、季節が変わっていくことを感じられます。
お風呂で一日の疲れをほどく
秋が深まると、温かいお風呂が心地よく感じられるようになります。お気に入りの入浴剤を使って、いつもより少しだけ長くお風呂に入る。
それだけでも、一日の終わりに自分をいたわる時間になります。
秋土用は「頑張らない」ことも大切に


季節の変わり目には、
「そろそろ冬の準備をしなければ」
と、何かと動きたくなるものです。でも、全部を一度にやろうとしなくても大丈夫。
今日は衣替え。明日は引き出しをひとつ整理する。
疲れた日は何もしない。
そんなふうに、自分のペースで過ごしてみるのもよさそうです。秋土用は、何か特別なことをしなければならない期間ではありません。
季節が次へ向かっていることに気づき、



「今年もここまで来たんだな」
と、自分自身を少し振り返る時間にしてみるのもいいのではないでしょうか。
秋土用が終わると「立冬」
2026年の秋土用は11月6日に終わり、翌日の11月7日は立冬です。
暦の上では、ここから冬が始まります。まだ冬というには少し早く感じる日もあるかもしれません。
それでも、朝の空気や日暮れの早さ、温かい飲み物がおいしく感じる瞬間など、暮らしの中には少しずつ冬の気配が表れています。
秋土用は、そんな変化に気づくための小さな節目なのかもしれません。
まとめ|秋土用は冬を迎える前に心と暮らしを整える時間
2026年の秋土用は、10月20日(火)から11月6日(金)までです。
秋土用の間日は、
10月24日・26日・28日、11月5日
です。
そして、秋土用の辰の日は、
10月21日と11月2日
となります。
辰の日には「た」のつく食べ物を食べるという習慣もあります。
土用には、土いじりなどを避けるという昔からの風習がありますが、現代の暮らしでは無理にすべてを制限する必要はありません。
気になる場合には、間日をひとつの目安にしてみる。
そして何より、秋から冬へと季節が移り変わることを感じながら、自分の暮らしを少し整えてみる。
そんなふうに秋土用を過ごしてみてはいかがでしょうか。
夏の暑さを乗り越え、秋を迎えた自分を少しねぎらって。
これから来る冬も、自分のペースで過ごしていけますように。

