梅雨が明ける頃、空の色が一気に夏へ変わり、日差しの強さを感じる7月。
暑さや湿気で体が重く感じたり、忙しい毎日の中で気持ちに余裕がなくなったりする時期でもあります。
季節の移ろいをゆっくり感じる時間が少なくなりがちな現代ですが、空の色や旬の食べ物、行事に目を向けることで、日々の暮らしにも小さな季節の気配を取り入れることができます。

7月は、七夕や夏土用など、暑い季節を健やかに過ごすための節目の行事が多い月です。
7月の二十四節気


■小暑(7月7日頃)
暑さが少しずつ強くなり、本格的な夏へ向かう時期。
小暑の頃には梅雨明けを迎える地域も多く、体が暑さに慣れていないため、疲れが出やすくなります。
冷たい飲み物や冷房で体を冷やしすぎると、だるさを感じることも。夏は暑さ対策だけではなく、「冷やしすぎない」ことも大切です。
■大暑(7月22日頃)
一年でもっとも暑さが厳しい頃。
暑中見舞いという言葉があるように、暑い季節だからこそ、人を思いやる習慣を大切にしていました。
7月の七十二候


【小暑の頃】
・温風至(あつかぜいたる)
夏の風が吹き始める頃。風の温度や空気の変化から、夏の訪れを感じる時期です。
・蓮始開(はすはじめてひらく)
蓮の花が咲き始める頃。泥の中から美しい花を咲かせる蓮は、仏教でも清らかさの象徴とされています。忙しい毎日や悩みの中でも、自分らしく花を咲かせる姿に重ねられる花です。
・鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)
鷹の幼鳥が飛び方を覚える頃。自然の中では、新しい成長の時期でもあります。
【大暑の頃】
・桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
桐の花が実を結び始める頃。桐は昔から身近な木として親しまれ、成長が早く、大きく伸びる姿から縁起の良い木ともされてきました。
・土潤溽暑(つちうるおいてむしあつし)
土が湿り、蒸し暑さが増す頃。強い日差しと湿気で、体に熱がこもりやすい季節です。
・大雨時行(たいうときどきふる)
時に大雨が降る頃。夏の空は突然変化し、夕立や激しい雨が降ることがあります。雨の後に感じる涼しい風や、空気の変化から、少しずつ季節が進んでいることを感じられます。
7月の行事
7月7日は七夕
短冊に願いを書く習慣は、願いを叶えてもらうだけではなく、自分の心の中にある想いを見つめる時間でもあります。大人になると、目標や願いを書く機会は少なくなりますが、「これからどう過ごしたいか」を考えるきっかけになります。
夏土用の食養生|「う」のつく食べ物と黒い食べ物
夏土用は、暑さが本格化する時期。昔から季節の変わり目として、体調管理を意識する時期とされてきました。土用の丑の日にうなぎを食べる習慣も、暑い夏を乗り越えるための知恵のひとつです。
また「う」のつく食べ物を食べる風習もあります。
- うなぎ
- 梅干し
- うどん
- うり
など、夏の食卓に取り入れやすいものがあります。
なぜ夏土用に「黒い食べ物」なの?
陰陽五行では、色と季節、体の働きを結びつけて考えることがあります。黒色は「冬」「水の気」と関係する色とされ、生命力を蓄える色として考えられてきました。夏は暑さによってエネルギーを消耗しやすい季節。
そのため、黒い食材を取り入れることは、夏の疲れをいたわり、秋冬に向けて力を蓄えるという昔ながらの考え方につながっています。
※これは伝統的な養生の考え方であり、医学的な効果を示すものではありません。
夏土用に取り入れたい黒い食べ物
・黒豆
黒豆はお正月のおせちでもおなじみの食材。「まめに暮らす」という願いが込められ、健康や長寿を願う食べ物として親しまれてきました。煮豆だけではなく、黒豆茶なら手軽に取り入れられます。
・黒ごま
昔から滋養のある食材として利用されてきた黒ごま。ご飯にかけたり、和え物にしたり、毎日の食事に取り入れやすい食材です。
・海藻類(黒い食材)
昆布、ひじき、わかめなどの海藻も黒い食材の代表です。日本では古くから海の恵みとして食卓に取り入れられてきました。
暑い夏は食事が簡単になりがちですが、海藻を添えるだけでも季節の食卓になります。


まとめ
二十四節気
小暑(7月7日頃)
暑さが少しずつ強くなり、本格的な夏へ向かう時期。
大暑(7月22日頃)
一年でもっとも暑さが厳しい頃。
七十二候
小暑の頃
・温風至(あつかぜいたる)
・蓮始開(はすはじめてひらく)
・鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)
大暑の頃
・桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
・土潤溽暑(つちうるおいてむしあつし)
・大雨時行(たいうときどきふる)
7月は、梅雨が明け本格的な夏へ向かう一方で、体はまだ急な暑さに慣れていない時期でもあります。
強い日差しや湿気によって疲れを感じやすくなったり、冷房との温度差で体調を崩しやすくなったりすることもあります。
だからこそ、二十四節気や七十二候、七夕や夏土用など季節の節目に目を向け、旬の食べ物を取り入れながら、無理をしすぎず自分をいたわる時間を大切にしたいものです。

